(東京都)駐車場業における個人事業税について

 東京都税事務所が行った駐車場業における個人事業税に関する訴訟の東京高裁の判決が出ました。東京都側は期限までに上告せず、この判決が確定したとの事です。

 個人事業税は法定業種で70業種を営んでいる事業主に課税されます。駐車場業は法定業種であり、東京都はこれまで土地をコインパーキング運営会社に一括して貸している場合も駐車場業として個人事業税が課税されるとしていましたが、納税者からの訴えにより駐車場業ではなく不動産貸付業であるのでは?という裁判が行われていました。と言うのも、不動産貸付業は原則として法定業種となるものの、例外的に法定業種にならない場合があるそうです。それは、土地の賃貸借の契約件数など一定の基準に基づいて判断した場合に、規模が大きい「事業」と判断されず、規模が小さい「業務」と判断されるケースとの事。訴訟対象の土地は法定業種にならないとも解釈されるかららしいですね。

 裁判の結果、訴えが認められたとの事。

 

 東京都主税局のHPに掲載されたお知らせには以下の様に記述されています。

 

「例えば、貸し付けた相手方であるコインパーキング会社等が、第三者に駐車させているような場合は、住宅用以 外の土地の貸付けとして取り扱います。 また、一括して貸し付けた駐車場用地に、貸し付けた相手方が駐車している部分と第三者が駐車している部分 が混在しているようなケースでは、貸主が駐車場として利用するための管理行為※を行っていない場合は、住宅用 以外の土地の貸付けとして取り扱います。 

 ※管理行為…駐車場利用者の募集、駐車料金の徴収、駐車車両の特定など、駐車場の運営に必要な業務」

 

 ●東京都主税局:個人事業税 の「駐 車 場 業 」に関 する取 扱 いについて(お知 らせ) kojin_oshirase.pdf (tokyo.lg.jp)

         不動産貸付業・駐車場業の認定基準 個人事業税 | 税金の種類 | 東京都主税局 (tokyo.lg.jp)

 

 もしコインパーキング運営会社に一括して貸し出されている土地があれば、一度確認してみた方が良いかもしれません。